クトゥルフ神話TRPGですぐにできるシナリオ作成のコツってあるの?

今回は、初心者でもできるシナリオ作成のコツを、まとめて記事にしようと思い、色々探してみたのですが、

  • 起承転結
  • 導入
  • 動機付け
  • プレイヤーを誘導させる
  • 無理のない道筋
  • シナリオの傾向をパターン化する
  • 構成を意識する
  • ギミックの設計
  • テーマとプロット
  • インスピレーションの得方

いきなりは重い!
確かに参考になる部分がありますが、最終的に、読んで満足しちゃうことが僕はあります。

というわけで、今回は面倒くさがりの僕が使っている方法を、ステップごとに紹介しますので、参考にできる部分は持って帰ってくれたら幸いです。

【まず信用できる友達を探します】

え、それがなんの関係あるの?って思うかもしれませんが結構大事です。

初めて披露するシナリオですから緊張しませんか?
僕は緊張します。

知らない人に作ったシナリオを披露してプレイした場合、最悪、

  • 導入がおかしい
  • あの判定方法は~
  • なんかシナリオ破綻が~

と言われることすらあります。

ただ友達だったら、そこら辺多めに見てもらえますし、緊張も解けることで、仮にあなたのシナリオの出来がよろしくなかったとしても「一緒に遊んで楽しかったね」とはなります。

もちろん「そんなの誰だっていい! 何言われても構わん!」って場合は、それはそれで猛者なのでOKです。

・友達なんていねーよ!

います!
別に古くからの友人を探せってわけではないです。
試しにTRPGイベントなどで何回か遊んでみてください。
そしたら自分と波長のあう人間はいます。

別にTRPGに限らずですが、外の世界に行くとそういった人はいますので、仲間を集める旅からスタートしてもよいです。

・人とうまく関われないんだよ!

確かに……わかります。
そういう場合は、BOOTHなどにアップするのもありですね。
おいておけばダウンロードされたり、イイネなどがわかります。

説明欄に、『リプレイ動画やネットで感想頂けたら嬉しいです!』と書けば紹介されることもあります。

【結局のところ疲れるので書けるだけ書く】

とりあえず書いてみましょう。
よく漫画や楽器を上達する方法みたいなのありますが、結局プロがいうのは「まずはやってみること」って言います。

「うまくなってから……」みたいな話もありますが、それで人生終了したら後悔しか残らないですよね。
面白いかどうかではなく、「これ自分だったらワクワクするな」って思うものを具現化してみましょう。

・すっごい物を作ろうとしない

「大作を作ろう! まずは理論をしっかりと把握しよう!」

絶対に挫折します。

別に仕事で小説を書こうって気持ちじゃないんです。

もしかしたら作ったシナリオが何かの作品と被ってしまうかもしれません。
でもクトゥルフ神話TRPGの導入って結構な確率で被っていますからね。

なので、自分の中のハードルをまず下げてみてください。

【やりたいこととオチだけ用意する】

なんでもいいのでやりたいことを考えてください。

A:グールを出したい
B:人質を救出したい
C:教団と戦闘したい
D:大いなるクトゥルフが現代に復活する
E:鬼滅の刃っぽいものが作りたい


次にオチを用意してください。

A:グールを倒す
B:人質を救出する。または救出できなかった
C:教団を潰す。もしくは野望を阻止する
D:大いなるクトゥルフを封印する
E:無惨様っぽいものを倒す


じゃあ、次、試しにAをシナリオにします。

『君たち探索者の前に、グールが出現した。戦闘開始です。(倒す)おめでとう、シナリオクリアです』

これでいいんです。
友人だったら、「おい、ふざけんなwww」で終了です。

もし何もシナリオを作る目的がない場合は『なぜシナリオを作りたいのか』をひたすら問うてみてください。
いいものが作りたいってよりは「こういうのが好きだから」ってほうがモチベーションがあがるきがします。

【何故?を繰り返す】

とはいえ、さっきのだと少し寂しいのと、謎が多いですよね。

じゃあ、適当にさっきのAに対しての疑問を出してみましょう。

  • なんでグールがいるの?
  • なんでグールを倒さないといけないの?
  • グールと自分はどういう関係なの?

他にも無限にあります。


じゃあ、それを埋めたうえでAをシナリオにします。

A1:『君たち探索者は刑事だ。この町で起きたバラバラ変死食殺事件を解決しなくてはいけない。捜査を進めていくうちに名状しがたい冒涜的な生物がこの町にいることが分かった。

君たちはそれを止めなくてはいけない」

A2:『君たち探索者は気づけば、知らない部屋に閉じ込められている。そこには紙がある。「脱出したければ、同じ部屋にいるグールとなった君の妹を殺し、その胃袋にある鍵をとりだすのだ! 早くしないと飢えたグールは襲い掛かってくるぞ!」』

とできます。


更にここから疑問がだせますよね。

A1なら

  • なんで、犯人はグールだってわかるの?
  • どうやって犯人まで辿り着くの?

A2なら

  • 妹はなぜグールになったの?
  • この部屋なに?
  • 閉じ込めた奴はなにもの?
  • 閉じ込めた奴はなぜグールを殺せといったの?
  • 僕(私)はどうやってグールを倒せばいいの!?

などなど。
全ての疑問を解決する必要はないですが、こうやってだしていくと徐々に形になっていきます。

・依頼型や脱出型は楽

シナリオの導入で楽なのはやはり、依頼型と脱出型(密室型)です。
簡単に説明すると

・『友人や仕事関係者、もしくは探偵事務所にいる所属するあなたは依頼されました』が依頼型

・『気づくとあなたは、この部屋にいて……』が脱出型

よくみかける光景です。

【細部を拘る作業で大事なのは変化】

じゃあ、次に細部を拘ってみましょう。
この拘りは無限にあるので、どこをやりたいかは自由です。
自分の楽しい範囲でやりましょう!
『こだわらなきゃ……こだわらなきゃ……』と強迫観念でやると積みます。

で、コツとしては『変化』です。
この変化させるを意識しましょう。
いくら奇抜な恰好の人でも、その人がただ立っている動画を1時間みるのはきついですよね。
自分で作ったシナリオも、ずっと『同じことの繰り返しではないのか?』を考えてみると面白いです。

別にめちゃくちゃ奇想天外じゃなくてもいいのです。
例えば、『ドアを開けた→なにもない』を繰り返すのではなく、
『ドアを開けた→化け物がいた→違うドアを開けた→アイテムがあった』
ぐらいの変化でも僕は楽しいです。

というわけでそれも踏まえて、もしくはそれ以外にもどんなものがあるか紹介します。

・アイテムを出す

割と楽な手法です。
二つやり方があって、一つがキーアイテム。

『なにか不気味なタコのような怪物の絵が描かれた鍵だ』
みたいにシナリオにかかわるもの。
個人的には使い道を連想させない物の方が好きです。
(不気味なコインが実は儀式で使う道具だったみたいな)

次がとりあえず適当に渡しておく方法。
シナリオに使うかどうかは考えず
「あ、子猫いました」、「草がありました」、「100円落ちてました」、「箸があります」

と、とりあえずアイテムを渡しておくと、プレイヤーが勝手にアイデアで料理する場合があります。
もちろん、KP(キーパー:プレイヤーと同じ意味)にはよってはそういうが面倒な人も多いのですが、僕はTRPGならではって感じで好きですけどね。

あと、思わぬものがアドリブで伏線になったりもしますしね。

クトゥルフ神話TRPGで爆笑したエピソード集ってある?

・エンディングを複数

わかりやすいですね。
マルチエンディングと明記することで、プレイヤーが驚いてもらう手法です。
「そういう結末もあるのかー」と楽しんでくれる人もいます。

・ルートを分ける

これ作るの大変ですが、ルートが分かれると、ほかの人が同じシナリオを遊んでも、違う道筋にはならず楽しまれます。

・選択肢を出す

これ、結構満足度高かったです。
『君ならどうする?』という状況です。

例えば、さっきのAのグールのシナリオなら、ラストの部分で『犯人がグールだが人間の感情もある。君は化け物として殺すか、それとも捕まえるか』と選択肢を出せます。
それが、犯人が妻とかならどうしましょう。
逃がすって選択もありですよね。

こんな感じで、プレイヤーは自分の出した決断に理由を考えたりすることで、自分との対話が発生し、尚且つ決断することで前に進んだ感覚を覚えます。
別に小さな決断や選択肢でもいいので、こういうのが多いと楽しんでくれる人は多かったです。

これをうまく使ったのがカタシロとドラクエ5のフローラ&ビアンカ問題と思っています。

・ゲームバランス

『大いなるクトゥルフ出したい!』ってシナリオを書くとして、開始2秒で探索者を全滅させるとします。
いやこれもシナリオ!って言いたいですが流石に限度があります!

あと、これは僕の感想ですが、初心者とプレイすると難易度高いのはまだ許されますが、無慈悲なのは結構、お通夜みたいな空気になります。
『雑に扱われた』って思うからでしょうね。

なので、ゲームバランスは大事です。

あと、ゲームバランスはプレイ時間も含みます。
流石にいつ終わるかわからないや、延々と何もないシーンが無限に続く、延々と戦闘が繰り広げられるなども避けたほうがいいです。

【SANチェックポイントや判定ポイント】

っていうけど、それでもどう作っていいかわからん!って場合は、SANチェックポイントもちょいちょい作ってみましょう。
言うなればお化け屋敷みたいなもので、どこで見せ場を作るか決めることです。

「ここで○○を登場させて驚かせよう!」を繰り返します。
更に、さっき紹介した「じゃあ、この○○を登場させるにはどうすればいいのだろう?」と疑問を作り、「○○登場させたあとに付近にキーアイテムを落としてみるか? それとも選択肢を出すか?」など変化を重ねていくのも楽しいです。

また、「ここで絶対、技能の判定をいれよう」と決めておくと、作りやすいです。

【独りよがりはオススメはしない】

やりたいことをやるんだ! とは言ったものの独りよがりはオススメしません。

あくまでもメインはプレイヤーなので、「これやったらワクワクしてもらえるだろうなぁ」はわかるのですが「僕の好きなNPCがバッタバッタと活躍するシナリオ作りたいなあ」だとプレイヤーからしたら「え、これ自分たちいる意味ないじゃん」になります。

【実際にテストしてみよう】

出来上がったら、実際にプレイしてみましょう。
他の人と遊ぶことで、自分では気づかない疑問を教えてくれたりします。
ただし、安全そうな人と遊びましょう。

・雑に扱われることもある

一生懸命作ったシナリオなので、大事にされたい製作者もいるかもしれません。
ただ、ゲーム内でNPCや舞台が大事に扱われなかったり、本来描いた道筋とは違うかもしれません。

限度にもよりますが、ゲーム上で処理すべきと思っています。
NPCがぞんざいに扱われたら、有利な情報を渡さない。
人質ごと射殺されたら、バッドエンディングにするなど。
メタ的に怒りたい気持ちもわかりますが、TRPGなので様々なことがおきます。

まあ、それを踏まえた上で、このシナリオは独りよがりなのか? 楽しんでくれそうな友人をどう探すのか? のバランスを考えるべきなのかもしれません。

・TRPGだってことを理解する

これは持論ですが、プレイヤーが違えば、同じ物語には絶対ならないです。
過程の中に色々な伝説が生まれていきます。

なので、シナリオで自分が絶対もりあげるんだ! ってよりは、あなた自身も、楽しむ。笑顔にさせるって気持ちを忘れないでください。
一緒に楽しみましょう。

あと、例え、シナリオ自体が普通でも、プレイヤーによって盛り上がったりすることも忘れずに。
思わぬアドリブなどが炸裂することもありますしね。

・結果、楽しくなかったでも良い

なんか構想と違ったなって思ってもいいのです。

料理するときだって最初からうまく作れないじゃないですか。
頭の中では「こんな感じになるのだろうな」と思っても、結局、うまくいかないほうが多いです。

あと、その1回で決めないで、色々な人と遊んでからでもいいと思いますよ。

【まとめ】

信用できる友達を探す

やりたいこととオチを用意する

疑問を作ってみる

細部を拘る

テストプレイしてみる

すっごい長くなったけど、僕からは以上です。
で、当たり前ですが、これが絶対正しいわけではないです。
人によっては、もっと良い方法があるし、『しっかりと理論を詰め込む方法』が好きな人もいます。

なので、全然ピンとこなかい人もいるかもしれません。

じゃあ、なぜこの記事を書くかって?
僕がやりたいって思ったからです!
この気持ちが大事!

==ルールブック==

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