グラーキってなに?ー神々を紹介その8
グラーキ……夢引きを行う湖の支配者。
今回はこの神格を紹介します。
クトゥルフ『神話』なので、クトゥルフ神話TRPGには様々な神が登場します。
今回はクトゥルフ神話TRPGにでてくる『神々』の説明の後に、実際にシナリオで絡ませてみた感想を紹介します。
神々と言っても、その殆どが邪神なのでSAN値チェックしながら読んでくださいね。
今回紹介するのは、こちらの『グラーキ』です。
英語名は『Glaaki、Gla’aki』と表記されています。
自分で粘土で作ってみました。ヘタクソだけどお許しを!
出会ったが最後。死よりも生ぬるいアンデット地獄が待っています。
今回の内容
【基本的な特徴】
・見た目
・楕円形の体には色の入り交ざった金属製のトゲが無数に突き出し、三本の茎から目が出ている。体の下には白い三角形の足のようなものがついている。
・体の狭いところで、直径10フィート(約3メートル)全長になるともう少し大きいと思われる。
・場所
・イギリスにあるブリチェスターという小さな町の近くにあるセヴァン谷の湖の底に棲んでいる。
・接触
・グラーキ側から、『夢引き』という催眠術的な夢を送り、新しい信者を、自分の住処まで呼び込む。
・能力
・催眠術を行う『夢引き』。800メートル以内に入ったらほぼ確実にグラーキの元まで誘われていきます。
・刺で攻撃され、体液を注入された者はアンデットになる。
・倒し方
・まず不可能。装甲が40あるので通常の兵器では役に立たず、刺されると助からず、呪文を使い、常にアンデットの大群がいるため。
・対処としては、敵対者にはならず、グラーキの範囲内から全力で逃げる。ただそれだけ。
※未訳のソースブック『Ramsey Campbell’s Goatswood and Less Pleasant Places』で、召喚や退散できる呪文があるらしいのですが、現状未確認です。
・その他
・ほぼ全ての呪文を知っている。
・揚げ足取りかもしれないが、ルールブック上では『彼』と書かれている。雄なのか?
・グラーキを見て失うSAN値の減少はSAN値チェック失敗で1d20 成功で1d3と良心的。
・似たような神格としてアイホートがいる。こちらはテレパシーで人間に接触し、逃げ場のない絶望的な選択肢を強制する。
・ゲーム『IdentityV 第五人格』のノートン・キャンベルがグラーキの従者では?と考察されている。
【人間との関係】
※ラムジー・キャンベル作『湖畔の住人』では、主人公たちがグラーキが作り出したアンデッドやグラーキと死闘を繰り広げています。
【崇拝する教団】
グラーキを崇拝する者達。その殆どのメンバーがアンデットです。
昔は生きている人間にも崇拝されていたのですが、グラーキの棲む湖は寂れ、グラーキ自身の力も弱くなっています(それでも人間よりは全然強い)
信者はそこで、グラーキを信仰し、呪文を授けられたり、グラーキに力を吸い取られています。
【グラーキの従者】
グラーキの刺によって作り出され、眷属となったアンデッド。
グラーキと記憶を共有し、死人ぽくギクシャクしているが、最初は人間にそっくりに見えます。
が、時間が経つにつれ、醜悪になっていきます。
60年経ち、日光にさらされると崩壊してしまいます。
これが弱点となり、この現象を『緑の崩壊』といいます。
【グラーキの黙示録】
1842年に執筆されており、グラーキを崇拝する様々な信者達が1860年代まで書かれています。
各巻には呪文や儀式の扱い、神格の説明などがされており、魔術を極める者からしたら、非常に重要な魔導書となっています。
そしてイゴーロナクとも何故か関係のある魔導書です。
【出典(データ&ステータス)】
今回のグラーキに関しては
『クトゥルフ神話TRPG(6版)』
(6版の基本データやステータスを掲載)
『新クトゥルフ神話TRPG(7版)』
(7版の基本データやステータスを掲載)
『グラーキの黙示1』の『湖の住人』
(グラーキに関わる物語が収録)
を参考にしました。
※詳しいステータスは、上記のルールブックから参照してください。
最近では素材、立ち絵、画像もあり。そして擬人化はさすがに……あるんかーい!
因みに粘土でクトゥルフでも、グラーキの素材を置いていますので、活用して頂けたら大変うれしいです。
【グラーキに関する主観的な感想】
ここからは自分のイベントやシナリオでグラーキを使った感想を紹介します。
・ゾンビものができる
グラーキの従者がただのアンデットなので、もはや一大ジャンルとなったゾンビ的な描写が、クトゥルフ神話TRPGでシナリオ作成できます。
舞台をアメリカにすればもうそれは『バイオハ〇ード』です。
・無慈悲な怖さ
グラーキの刺に刺さった場合、アンデットになり、奴隷となってしまいます。
ただ、しっかりと刺さらなかった場合、奴隷にはならないのですが、アンデットにはなってしまいます。
どの道救いはないのです。
なので、『NPCがどうにかグラーキの奴隷にならずに済んだが、既に刺されていた。もう助かることはない……』
というシーンは作れますし、『奴隷にはなっていない』ので、味方側ではいてくれることも可能です。
・湖で1本シナリオが書ける。
正直、シチュエーションや目的がわかりやすい神格です。
なので
シナリオの導入で湖に行く(キャンプでも可)
↓
ゾンビに襲われるorキャラクターが夢引きに合う
↓
グラーキが登場する。
で1本書けます。
別にグラーキが、違う湖畔にワープしちゃったとかでも全然かけますし、襲われて、遭難したサバイバルものだってできます。
海や地の底、宇宙のどこかにいる邪神たちと違って、非常に場所や目的がわかりやすく、観光名所みたいな存在ですね!
【まとめ】
以上。ゾンビ量産工場長のグラーキの紹介でした。
せっせと自分の働きアリを作ろうとする姿は、昆虫っぽさがありますね。
しかし、ジェイソンといい、湖は何故こんなにも恐怖の象徴になるのでしょうか。
そのうちジェイソンVSグラーキができる日も近いかもしれません。
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