イゴーロナクってなに?-神々を紹介その1

2024年4月11日

イゴーロナク……悪の気配のある者に近づき、人を堕落させる背徳の神。今回はこの神格を紹介します。

クトゥルフ『神話』なので、クトゥルフ神話TRPGには様々な神が登場します。

今回はクトゥルフ神話TRPGにでてくる『神々』を紹介しますが、説明の後に、実際にシナリオで絡ませてみてどうだったかを紹介します。
神々と言っても、その殆どが邪神なのでSAN値チェックしながら読んでくださいね。

今回紹介するのはイゴーロナク(イゴールナクとも呼ばれています)

粘土で作ってみました。ヘタクソだけどお許しを!

背徳と悪行の神として有名で、イラストやフリー素材では、ほぼ同じデザインな邪神ですが、意外にクトゥルフ神話自体の物語への出演自体は少ないです。

【基本的な特徴】

・見た目

大きさは人間の2倍くらい
※クトゥルフ神話TRPG(6版)だとSIZ25です。

色々な姿に自由に変身できるが、真の姿は、頭がなく、裸で、両手の平に濡れた口が開いている。

・場所

普段はレンガの壁(どこ?)の向こう側にある広大な廃墟の地下の牢獄に棲んでいる(セヴァン谷の都市ブリチェスターの近くらしい)

・接触

・魔導書『グラーキの黙示録』の12巻目を読むことで召喚され接触し、悪の素質があればイゴーロナクに吸収され、乗り移られる。また、イゴーロナク自身も悪の素質を持つ人間をわざとグラーキの黙示録を読ませようと、人間などを使って誘導する。
と、悪、悪言っているが、イゴーロナク自身が思う悪の概念の底は浅い(変態的思考があるだけで悪だと思われる)
※ニャルラトホテプと似ているが、格下感がでています。

・他にも呪文を唱えることで交信が可能。しかし術者が司祭に相応しくないと判断された場合は、物理的に攻撃を仕掛けてくる。

・能力

・手の口に噛まれた場合は、後遺症として、傷口は化膿し、INT(知性)とPOW(精神)が永久的に減り続ける。

・相手の身体を乗っ取る。

・その他

The Unspeakable Oath Issue 19というペーパーバックにはイゴーロナクの情人について書かれているらしい。イゴーロナクの手に噛みつかれ女性は、1年間の苦痛を受け入れると、高められた美しさを堕落と共に永遠に得られるとのこと。

※他にもイゴーロナクの従者と呼ばれる落とし子のような神話生物もいます。小さな子供ですが、目が存在せず、暗い場所の中をボロの布を纏いながら徘徊しています。

【人間との関係】

・悪の素質のある者の身体に憑依し乗っ取る。追い払われたり、封印、もしくは犠牲者の耐久力が0にならない限りは乗っ取り続ける。
※かなり人間に話しかける上に、取り乱したりもする。堕落させることを目的にしている悪魔のようなイメージです。

神にしてはよく喋る描写が多い。

【崇拝する教団(カルト)】

崇拝している教団はほぼないが、崇拝されれば威厳をもって応え、イゴーロナク自身も悪の素質を持っている者は積極的に司祭にするために頑張って誘導する。

【出典(データ&ステータス)】

※詳しいステータスは、6版、7版のルールブックから参照してください。

今回のイゴーロナクに関しては

を参考にしました。
また、ラヴクラフト作品の神ではなく、初めての登場はラムジー・キャンベルの「コールドプリント」という物語ですが、この作品自体、入手が難しいので、リアルにイゴーロナクと接触するような難易度です。

【イゴーロナクに関する主観的な感想】

ここからは自分のイベントやシナリオでイゴーロナクを使った主観的な感想を紹介します。

・バランスがいい

出てきた瞬間、暴れまわるとかではなく、『人と接触して、何かを行う』という神なので、出てきた瞬間ゲームオーバー!というわけにはならないので扱いやすいです。一応対話もできます(もちろん、死ぬ確率は高いですが)

また、ゴジラみたいな破壊神というよりは、裏で手を引いている、RPGのラスボス的な立ち位置もできる神なのでそこは使い勝手がいいです。

・自分が悪党オチだったとかも

僕だけかもしれませんが、クトゥルフをやっていて、正統派なプレイより、「銃ぶっ放したい!」「敵殺したい!」「変な人だと思われたい!」という人に結構会います。
みんな心の中の抑圧されているゲージを解放したいのかもしれません(プレイヤーが、日常生活で犯罪をしたがっているという意味ではありません)

そういう邪道プレイをした時に、普段は『邪神の復活を止めるために戦い、悪の司祭を殺し、復活を止める』というシナリオで、邪神の復活を止め、シナリオは終了するとします。

しかしイゴーロナクが絡むシナリオにした場合、最後に悪の司祭を殺し、邪神の復活は止めたが、キャラクター自身が、人を殺したことで、その手を血に染めてしまった。キャラクターは悪の道に誘導されるように、イゴーロナクに接触してしまった!と、『主人公だった自分が、最後は悪になり、邪悪な呪文や力を授かってしまう』みたいなオチもできます。

・どうにかなりそう

もしイゴーロナクを崇拝している人がいたら申し訳ないのですが、『コールドプリント』という作品では溢れ出る小物感があるように感じます。

話しの中で、本屋にて主人公の前に現れ「お前は俺の司祭になれ! 疑っても無駄だぞ! 前にも同じようなことがおきたが、そいつは殺してやったぞ!(事細かに教えてくれる) 逃げても無駄だぞ! 部屋の扉には鍵をかけてあるぞ!」みたいなことをペラペラ喋っります。
主人公が「うるせぇ! お前の大事なグラーキの黙示録に火をつけるぞ!」と言ったら、ビビッて動きが止まる辺りとかすごく面白いです(主人公は最後死んだような感じになりますが)

他にも、崇拝している教団が少ないこともあり、そこまでカリスマ的なオーラを感じがしないので、もしかしたら、接触しても、最悪どうにかなるんじゃないのかなぁと思っています。
SANチェックで失敗して、失うSAN値も1d20くらいだし、ステータスもDEX(敏捷)も14なので。

もちろん、神なので危ないのですが、SANチェック失敗で1d100減るクトゥルフなどに比べればマシです。

【まとめ】

小物っぽい、崇拝している教団が少ない、接触方法は単純だが、接触方法は難しい(グラーキの黙示録12巻目を探さないといけないので)と思い、そこまで脅威ではないなと感じているのですが、とあるシナリオで『グラーキの黙示録の12巻目の文章をスパムメールみたいに全世界に送り、それを読んだ人間が悪の道に引きずり込まれ、各地で猟奇殺人がおきている』というのがあるみたいです。(まるでリングの世界です)

舐めてすいませんでした! かなり怖い神です!

次回→クトゥルフってなに?-神々を紹介その2

◇オマケ:イゴーロナクのマグカップ!?◇

ネットで見かけたのですが、『イゴーロナクのマグカップ』というワードがありました。

調べてみると、サンアート おもしろ食器 キャラ マグカップ がんばるという商品のことでした。

ただこれはクトゥルフ神話関連のグッズではありませんので誤解しないようご注意ください!
それをぬきにしても、普通に素敵で可愛いデザインだったため、ご紹介いたします。

==ルールブック==

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