食屍鬼(グール)ってなに?-神話生物を紹介その2

2024年5月22日

食屍鬼(グール)……古から存在し、人の屍肉を貪る者。
今回はこの生物を紹介します。

というわけで、クトゥルフ神話TRPGにでてくる化け物……通称『神話生物』を軽く説明し、実際、シナリオで使ってみてどうだったかを紹介します。
SAN値チェックしながら見てくださいね!

神話生物についてはこちらの記事をどうぞ↓
神話生物ってなに?

今回紹介するのは食屍鬼(または屍食鬼)という種族です。
元々は古くからアラブ人に伝わる怪物らしく、色々な作品にアレンジされて登場します。クトゥルフ神話から生み出された神話生物ではないです。

因みに食屍鬼の読み方は『しょくしき』、屍食鬼は『ししょくき』。グールの英語名は『ghoul』です。
クトゥルフ神話TRPGでは『グール』と呼ばれていることが多いです。

粘土で作ってみました。ヘタクソだけどお許しを!

【基本的な特徴】

・見た目

大きさは人間と一緒

人間によく似ているが、前かがみ、ヒヅメ上に割れた足、犬に似た顔、かぎ爪を備えている。

・活動場所

人類が始まる頃にはいた。

色々な都市の地下のトンネル網の中や地下墓地などに棲んでいる。

・幻夢境(ドリームランド)にも多く生息する。

ドリームランドってなに?-世界観を紹介その1

・コミュニケーション

早口で泣くような声と形容される独特の話し方をする(ミューミューという鳴き声や、吠えるような声)
※『未知なるカダスを夢に求めて』では、『胸のむかつくような食屍鬼の言語』があることが判明しています。またこの言語はドリームランド行く前に、主人公が習得しています。この言語は全国共通なのかもしれません。

・寿命

寿命は175~200年

・食べる物

人間の死体を食べるが、雑食なのでなんでも食べる。

・倒し方

・遠距離武器に多少の耐性があり、かぎ爪も強力だが、強力な武器、戦闘技能があれば倒せる。

・その他

・呪文を唱えれば接触することは可能。

【能力】

・暗闇の中でも目が利く
※と『未知なるカダスに夢に求めて』で書かれていますが、ルールブックには特に書かれていないです。

かぎ爪や噛みついて攻撃する。

穴掘り、跳躍、登攀、気配を消す、ゆっくり近づいたりと隠密能力が高い。

・遠距離武器による攻撃は半分のダメージしか受けない。

・食屍姫メリフィリアとは

ブライアン・マクノートン作の『食屍姫メリフィリア』に登場する食屍鬼たちは、『食べた人間の記憶が見える(というか暫くの間、その者の姿になれるっぽい)』という能力を持っています。
この能力は食べる部分に応じて見れる記憶が違い、食べる部分が少なければ少しの記憶だけで終わり、まるまる人間1人を食うと、暫くの間、自分がその食べた人間本人だと、思い込んでしまうほどの能力です。

※ただこの能力はルールブックには書かれていません。あえて主観でこの設定を採用するのなら、『このコロニーの食屍鬼達が持つ固有能力』にし、『部族のように文化や能力、習慣などがわかれている説』と僕は補完します。

【考え方】

社会組織は非常に未熟、交尾は無差別的、議論より、暴力的な解決の仕方が多い。

同じ食屍鬼仲間でも、違う場所に棲んでいる部族との間で、コミュニケーションはめったに行われず、抗争関係になることが多い。

ラヴクラフト全集〈6〉の『未知なるカダスを夢に求めてでは、陣形を取ったり、武器などの扱いもすぐに覚えたりしている。

・仲間が負傷した場合、殺して喰らうという習慣がある。

【宗教や文化】

死体を食う行為は、先祖時代から伝えられてきた儀式的行為に近く、作法もある(誰が最初に食うか、どの部分を誰が食うか)

死人を食うのは、その死人の魂の一部を自分の中に取り込むことができると信じているから。その死人に対して、永遠の命を与えているかららしい。

神を認めていないが、死を崇拝している……とキーパーコンパニオンには書いてあるが、ルールブックなどを見ると、実際は神を崇拝している食屍鬼もいる(ニョグダやモルディギアンなど)
※部族みたいな感じでコロニーで住処がわかれているので、コロニーごとに文化が違うのかもしれません。
ニョグダ崇拝はドリームランドでの食屍鬼達の話で、モルティギリアン崇拝は一部の食屍鬼たちの話らしいので、現実世界の食屍鬼は神を信じていないのかもしれません。

【人間との関係】

昔は人間と共存していたが、地下に追いやれていて、人間を恨んでいる食屍鬼は多い。

人類すべてに食屍鬼の血が入っている可能性があり、なにかのきっかけで食屍鬼になってしまう場合がある。

人間との接触は避けようとするが、出会った場合は襲い掛かってくることもある。

魔女と結託することがある。魔女や魔法使いは食屍鬼の持つ、大昔から伝えられている知識などを欲している。

人間と簡単に交配できるし、人間と取引する場合も結構ある。

ラヴクラフト全集〈6〉の『未知なるカダスを夢に求めてでは、主人公ランドルフ・カーターが、幻夢境(ドリームランド)にいる、食屍鬼となってしまった昔の友人ピックマンに再会し、食屍鬼たちと一緒に冒険もしているが、カーターは「協力してくれたことには感謝するが、いなくなったら歓喜のため息が出るくらいに、結局のところ食屍鬼は不快な連れでしかない」と感想を述べている(悲しい)
※とか言っているのに、食屍鬼軍団の指揮をとり、ムーンビーストの軍団と派手に戦争しています。

【食屍鬼の持ち物】

※歴史ある種族なのでなにかしらの持ち物はあると思ったのですが、僕が持っているルールブックなどには載ってなかったです。ただ、教えれば、槍などの物を扱うことはできますし、縄梯子も使っています。

【出典(データ&ステータス)】

※詳しいステータスは、6版、7版のルールブックから参照してください。

今回の食屍鬼は

を参考にしました。
物語の初出はハワード・フィリップス・ラヴクラフトの『ピックマンのモデル』です。

他にも、クトゥルフ神話カルトブック・エイボンの書で掲載されている深淵への降下』という作品では、地球にいるすべての食屍鬼の祖先であり首領である『ナグ』という名前の食屍鬼がでてきます。

ラヴクラフトの遺産』に掲載されている、人間と食屍鬼の恋『食屍姫メリフィリア』もオススメの作品です。

・フリー素材など

メジャーすぎる神話生物のためか、イラスト、立ち絵などの画像も多く、様々な作品でその名前が知られていますし、フリー素材も多くあります。

BOOTHのおばけ宅さんのグール

BOOTHのまーるぶまんじゅうさんのグール

 

因みに『粘土でクトゥルフ』でフリー素材になっていますのでよろしければご活用ください。

【食屍鬼に関する主観的感想】

ここからは、食屍鬼を、自分のイベントやシナリオで使った感想を、主観100%で言います。

前回のミ=ゴと一緒で非常に使いやすい神話生物です!

ミ=ゴってなに?-神話生物を紹介その1

・じっくりとしたホラーを演出

『街でグールを見つけて怖い』という描写もできますし、「久しぶりに友人に会ったが、どうもおかしい。顔を隠し、不快な匂いがする。食卓には謎の肉が……」みたいな感じで、その肉が実は人肉みたいな演出もできますね。

・キャラクター自身も……

人は誰しもグールになる可能性があるとのことなので、今回のシナリオが、「最近自分自身がおかしい……人を見ると食料のような目で見てしまう」みたいな、キャラクターになんらかの不幸がある状態からスタートなんてのもできます。

・油断するとヤバい

他の神話生物などに比べたら、めちゃくちゃ強い!ってわけではないですが、油断すると一撃で死亡してしまう場合もあります。
(グールに対して、火器と飛び道具のダメージは2分の1になってしまうのもキツイです)

そして厄介なのは、群れで活動する場合もあるので、村全体が実はグールだったみたいなことになったら、生きて帰るのは困難でしょうね。

・話が通じる

基本的に住処を追われていることが多いので、一緒に協力できることが多いかもしれません。
住処を追われ、人間を恨んでいるグールもいるし、人間は食料なので、食べられちゃう場合もあるので注意してください。

【まとめ】

クトゥルフ神話TRPG内でも人気が高く、使い勝手が良いため、重宝され続ける愛すべきキャラです。

こんな感じで、自分のイベントに出てきた神話生物を粘土フィギュアにして紹介しますので、神話技能を増やしつつ見て頂けたら嬉しいです。

因みに食屍鬼って現代で日本だと生きるの大変そうですよね。死体は昔から火葬だし、整備は行き届いているからすぐ見つかりそうだし、SNS拡散されそうだし……。

次回→ティンダロスの猟犬ってなに?-神話生物を紹介その3

オマケ:色々なところでその名前は見かけるが……◇

色々なところで、『グール』、『食屍鬼』などの名前を見かけますが、クトゥルフ神話を参考にしているのかといわれると難しいところです。
ちょっと簡単にまとめてみました。

【食屍鬼街】
『ジョジョの奇妙な冒険』の第一部(ファントムブラッド)に登場する街。
食屍鬼(オウガストリート)と読みます。
グールや怪物とは関係なく、治安が崩壊している暴力で支配された貧民街です。

【グール】
ドラゴンクエストに登場するモンスター、ゾンビの亜種です。

東京喰種(トーキョーグール)

瞬間ヤングジャンプで連載していたの石田スイによる漫画作品。略称は「TG」。

人の姿をし、人間社会に紛れ込み、人を食う怪物達の話。

これは割とクトゥルフ神話と親和性が高いなと個人的に思いました。

【吸血鬼に血を吸われた存在】
どの作品というわけではないですが、『吸血鬼に血を吸われるとグールという下僕となる』みたいな作品もちょこちょこありました。

==ルールブック==

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