TRPG中に実際起きたことトラブル編:03過度なメタプレイ

2021年12月8日

かれこれ、クトゥルフ神話TRPGをオンラインセッションで5年程度、オフラインだと4年程度やってきました。
(オンラインとオフラインの違いは『TRPGってどこでやるの?』を参照にしてください。)

少ない年数ではありますが、色々な人とやると多少のトラブルはつきもの……。

なので、今回は実際にあったことを紹介したいと思います。

こういうネガティブなことを書くのはどうかと思うのですが、うまい話ばかり書いて、そういうことにフタをするのは好きじゃありませんし、あくまでもこれは1例に過ぎないので、何かの参考にして頂けたらなと思います。

今回紹介するのは『過度なメタプレイ』です。そもそもメタプレイとは、簡単に言うと、自分で作ったキャラクターの知識や気持ちを無視して、自分自身として考えるプレイです。

では、これがどんな感じでトラブルになったのかを紹介します。

【知識編】

例えば、初心者しかいないクトゥルフイベントにベテランが参加したとします。

そこでイベント中に謎の化け物が出たときに初心者が銃を撃つ宣言をしたときに、「いや、これはグールだから、火器とか飛び道具ダメージは半分だから」とベテランがみんなに教えてあげます。しかしこの情報はキャラクターは知りません

更にそのイベント中に、色々な敵が出たときに、ベテランの人が「これは~~で、これは~~で」と言い、謎のゲートがあるときは「これはMP3消費するから~」と全てみんなに教えます。

みたいなことが、過去のイベント中にあったのですが、場所によっては結構変な雰囲気になりました。

ゲームマスター側が最初に敵の情報や、魔法などについて教える場合もあるのですが、隠しておいて、後から情報の開示をしたい場合もあります。そうなるとゲームマスター的には変な違和感を覚えますし、参加者の中には、『知らない恐怖を楽しむ』、『徐々に知っていく恐怖を楽しみたい』という人もいるので、過剰にこういうことはしない方がいいかなぁと思います(そもそもこういう行為だけしている人は、ベテランでもない気がします)

まあ、これ難しいところなんですけどね。あえて知識を持っている人同士で「こいつ絶対〇〇だぞ!」とワーワー盛り上がるのもそれはそれで楽しいので、バランスやその場を考えて話せばよいのではないでしょうか。

あくまでも、『自分の知っているクトゥルフ神話知識をひけらかしたい!』というのはやめましょう。ましてや、その場が『キャラクターの気持ちになって行動してほしい』TRPGイベントだった場合、もはやそのキャラは生きていません。

 

【心情編】

例えば、探索者の目的が『光る紙の回収』だったりします。ラスボスがそれを持ち、館の中で探索者を待ち受けています。
しかし、探索者のあなたが館を爆破、それか焼き討ちにします。もしくは、ラスボスにめがけてダイナマイトを投げます。

おめでとう! ラスボスは倒したが光る紙は吹き飛んだ!

これは明らかに脅威は取り除いたかもしれませんが、目的は達成していません。

違う例としては、探索者は友人の女の子を探す依頼を受けましたがラスボスが女の子を人質に取り、館の中で待ち受けていたとします。
しかし、探索者のあなたたちは館を戦闘機で爆撃、もしくは人質の女の子ごと、ラスボスをマグナムで撃ちぬいたとします。

おめでとう! ラスボスは倒したが、お前は女の子の友人ではない!

とまあ、こんな感じで物語の目的を忘れ、自分の感情だけでやってしまう場合があります。正直、それをあまり否定はしません。僕はキャラの気持ちでプレイするのが好きなのですが、TRPGの楽しみ方は人それぞれなので、無理にキャラを演じる必要はないと思います。

しかし、最低限の部分、自分たちの目的は見失ってはいけない気がします。目的が『この館からの脱出なら』一生懸命脱出しましょう。『友人を助ける』なら友人を助けましょう。『邪神の復活を阻止』なら阻止しましょう。ただキャラクターがSAN値0なら知りません!

もちろん、縛られないプレイ、自由度の高さがTRPGの魅力ではあるのですが、なんでもかんでも暴れまわると色々ムチャクチャになります。まあ、もちろんゲームマスター側が「別に戦闘機で突っ込んでも良いよ! じゃあこっちは以前から開発していた、メカクトゥルフで対抗するから!」とか言い出せる関係なら別にいいんですけどね。いや、良いのかな……。

もちろん、プレイヤー側も萎縮して大人しくプレイしろってわけはありません。場の状況を考えながらぶっ飛んだプレイをすればいいのですが、自分の感情優先で、本質を見失わないでくださいね。

 

【まとめ】

で、こういうことがおきた際にゲームマスター側が注意すべきことですが、【知識編】に関しては「あなたは知っていますが、キャラは知りません」と言って、それでもネタバレが続くようなら「ネタバレ禁止でーす」と注意しましょう(別に自分が大丈夫ならあえて言う必要はありません。ただし、プレイヤーが嫌がっていたら別)

自分がプレイヤーの時は、知らないふりしつつも、みんなを誘導するようににプレイするのもそれはそれで楽しいですよ。

【心情編】に関しては「今回の目的は忘れるなー」とか「目的を達成すればランクSだけど、ボスだけ倒したらDランクの上に、世界は崩壊し、寒い時代が来ます」とか言いましょう。それでもしようものならあとはゲームマスター各々にお任せします。ラスボスが謎の爆破物聞かないバリアーを使ったり、ラスボスの口から、「迎撃ミサイルの術」を発射させたりするとかでもいいかなと思います。

 

と、こんな感じです。ただ、勘違いしてほしくないのは、ゲームマスター側も過度に状況を押し付けるのもそれはそれで違うと思います。プレイヤーの提案に対して「いや、それはシナリオ的にちょっと」を連呼しますとプレイヤーも不満がたまりますので、そこは多少の自由(技能判定ぐらいは振らせてあげるとか)やできない理由が欲しいところです(ただ、ゲームマスター側が慣れていないのに、プレイヤーがわざと困らせるようなことばかりするのも違います)

いやなんか色々書いたけど、楽しくやろうぜ!ってことです! 自分だけが楽しい!じゃなくてさ!

以上! 今回のトラブルは『過度なメタプレイ』でした!

次回→TRPG中に実際起きたことトラブル編:04困ったプレイヤー(TRPG以前の話)

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