ティンダロスの猟犬ってなに?-神話生物を紹介その3
ティンダロスの猟犬……異次元から出現し、狙った獲物は決して逃がさない完全なるハンター。今回はこの生物を紹介します。
というわけで、クトゥルフ神話TRPGにでてくる化け物……通称『神話生物』を紹介しますが、軽く説明し、実際、シナリオで使ってみてどうだったかを紹介します。SAN値チェックしながら見てくださいね!
どの画像を使っていいかわからないので、自分で粘土を作ることにしました。ヘタクソだけどお許しを!
神話生物についてはこちらの記事をどうぞ↓
神話生物ってなに?
今回紹介するのは『ティンダロスの猟犬』という種族です。
今回の内容
【基本的なこと】
・見た目
・大きさは、人間よりちょっと大きい。
・外見はわからない。何故なら、ティンダロスの猟犬に出会った場合、生き残れないから。
・猟犬と書かれているが、犬のような姿はしていない(ただ、設定本などでは犬のような姿でデザインされていることが多い)
・活動場所
・地球の遠い遠い過去の時代、普通の生命体が進化していない、単細胞の時代に住んでいる。
・ティンダロスという、曲がりくねったらせん状の塔がある都市にいる住人(?)
※『時間の『角』と呼ばれる場所に住んでいて、人間や他の生物は『曲線』を先祖としています』とのことですが、この概念はとても説明が難しいらしいです。僕にもよくわかりません。
・部屋の隅などの、120度以下の鋭い角があれば、実体化して出現することができる。出現時は部屋の隅から煙がでて、その煙から頭が現れ、そこから体全体が出てくる。
【能力】
・膿のついた前足や舌で攻撃する。
・普通の武器ではティンダロスの猟犬を傷つけることはできない。またダメージを受けても回復する。
・物理的なダメージが聞かず、魔力を付与された武器か、呪文でしかダメージを与えられない。
・身体全体が青っぽい膿のような粘液状に覆われていて、その前足で攻撃されると毒のダメージを受ける。舌による攻撃では、犠牲者の体に出血や痛みはないが、相手の精神を吸いとる。
・時空を超えて、人間などを狩りにやってくる。非常に執念深く、どこまでも追いかけてくる。
【考え方】
※資料がないため、よくわかっていません。が、出会うもの全員、殺すというイメージな気がします。
【宗教や文化】
※資料がないためよくわかっていません。
【人間との関係】
・『万物溶解液』という作品では黒の魔術師、ヴェルハディスがティンダロスの猟犬を利用して、何人もの魔術師たちを殺している。
・ティンダロスの猟犬を放ったはいいが、暗殺などが失敗した場合、ティンダロスの猟犬を利用していた術者に、ティンダロスの猟犬は襲い掛かかってくる。
・生き残った者はいないと書かれているが、『万物溶解液』と言う作品で、錬金術師エイノクラが、ティンダロスに忍び寄られて生き延びた歴史上の唯一の男として、その名をとどめた。
※勝手なイメージなのですが、魔術師などに利用されているイメージがあります。
【ティンダロスの猟犬の持ち物】
※出会ってすぐ殺す!みたいな生き物なので、道具を使っている描写は確認できませんでした。
【出典】
今回のティンダロスの猟犬に関しては
を参考にし、更に『クトゥルフ神話カルトブック・エイボンの書』の『万物溶解液』では『ルルハリル』と呼ばれているティンダロスの猟犬が登場します。
そのほかも色々な書籍に登場するのですが、その殆どが翻訳させれてないものばかりで、あまり情報がわかりません。
あと、色々な作者が設定を付け加えているので、設定が複雑になっています。
【ティンダロスの猟犬に関する主観的感想】
ここからは、ティンダロスの猟犬を、自分のイベントやシナリオで使った感想を、主観100%で言います。
丁度いい絶望感が好きです。
・うっかり殺せない・・・
昔、自分のイベントで、序盤に神話生物をだしてプレイヤーを驚かせたいと思った時に、発生してしまうアクシデントが、『神話生物がプレイヤーをあっさり殺してしまう』&『プレイヤーが神話生物をあっさり殺してしまう』ってことがおきます。
前者は序盤でせっかく作った探索者が失うのは、やはり悲しいことですし、後者はただのギャグでしかないです。
そんな時にティンダロスの猟犬をだすと、『物理的なダメージが効かない』、『魔術の攻撃がきくが、耐久力が4ポイント回復する』という絶望感により、ティンダロスの猟犬をうっかり倒すことはできません。
ティンダロスの猟犬の攻撃でうっかり探索者(キャラクターのことです)を殺してしまうことはあるのですが、攻撃の種類によっては、探索者のPOW(精神力)を吸うだけで終わる場合もありますのでなんとか生き残れます。まあ、なんとかですけどね!
あとは、KP(キーパー:ゲームマスターと同じ意味)が探索者にティンダロスの猟犬を一時的に封じ込めるアーティファクトを与えたり、ティンダロスの猟犬自体が、一時的にしか活動できない制限的な理由をつけて、探索者を生き残らせる方に誘導しましょう。
・つじつまがなくてもいける
ティンダロスの猟犬がでてくるのは、120度以下の角から時空を超えてやっていきます。
なので、いきなり出現させることができます。全部が全部とは言いませんが、他の神話生物の場合だと
・暗い森の中に行く
・魔術的な儀式をしている場所に行く
・遠くの方から何かが近づいてくるのを探索者が聞こえる
など、警戒させる必要があります。
しかし、ティンダロスの猟犬はいきなり出現するので(多少、煙の出現や匂い、魔術的な要素などがわかってしまいますが)、探索者を飛び越え、プレイヤー自体に直接びっくりさせることができるのが、パニックホラーっぽくて好きです。
また、ティンダロスの猟犬を誰かが操っている場合もあるので、その黒幕を探すというシナリオもできるので割とわかりやすい構図かなと思います。
・意外に生き残れる
ティンダロスの猟犬に狙われたら生き残れない……とありますが、それをTRPGのシナリオでやってしまうと話になりません。
もちろん、120度以下の角がない世界に逃げ込めばいいのですが、そんなのってあるんですかね?(砂漠とか宇宙とか?)
なので、ティンダロスの猟犬に狙われたら、探索者がティンダロスの猟犬をなんらかの方法で撃退する、または封じ込める方法を探すシナリオにすれば、1本作れるので、非常に楽です。
また、プレイヤーが許せば「封印したと思ったらやっぱり無理でした」みたいなB級ホラーなオチをつけてもいいと思います。
【まとめ】
じわじわと探索者を嬲り殺せる丁度いい絶望感がクセになる神話生物です。
こんな感じで、自分のイベントに出てきた神話生物を粘土フィギュアにして紹介しますので、神話技能を増やしつつ見て頂けたら嬉しいです。
因みに……なんとなく思ったのは、この先ティンダロスの猟犬系のシナリオをやるプレイヤーが増え、20年後には、ティンダロスの猟犬から逃れた生還者がどんどん増え、ティンダロスの猟犬のキャッチコピーの『逃れたものはいない』が、『逃れたものはいない(笑)』にならないことを祈ります。
次回→月棲獣(ムーンビースト)ってなに?-神話生物を紹介その4
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません