TRPGってコミュ力が上がるの?
ネット上にて『TRPGをプレイするとコミュニケーション力が上がるのか?』という話題がありました。
僕自身も、今から10年前にプライベートで2か月ぐらい引きこもり、誰とも話さない状態でTRPGをはじめたことがありました。
今回は実際に会って聞いた意見や自分自身のことを振り返って『TRPGをプレイするとコミュニケーション力が上がるのか?』ということについて書きますのでよろしかったら見てください。
今回の内容
【そもそもコミュ力ってなに?】
まずはこのコミュ力ってなんなのでしょうか? ネットで調べてみると『気持ち・意見などを、言葉などを通じて相手に伝えること。通じ合い。人との会話や意思疎通などを円滑に行うことができる能力やその程度などを意味する語』と書かれていますが、イマイチよくわかりません。
人によっては『明るくなる(喋られるようになる)』なのか『気遣いができるのか(周りの空気を読める)』と言う意見もあります。更に言うともっとあると思うのですが、今回はこの二つだけで考えることにします。
んなわけで、今からネットで見た意見や、自分自身のことを思い出して『コミュ力が上がると思う』意見と『そう思わない意見』をまとめてみました。
【コミュ力上がる派の意見】
・明るくなる
TRPGは実際に声をだすことがメインなので(テキストTRPGは別)、人と話す回数が多くなる。なので、そういう環境に置かれると人は話すことに慣れていく。
・状況説明能力やタイムマネジメント能力が上がる
これはGM限定かもしれないが、ゲームマスター(以下GM)をやることによってプレイヤーに状況説明をうまく説明したり、時間の調節などの気遣いの能力が養われていく。
・喋りすぎない黙りすぎないという能力が上がるし、ノリが良くなる
プレイヤー目線だと「今、自分が喋りすぎたかな?」とか反省をしたり「(今、GMがこういうことを僕たちに求めているかもしれないから引っかかってやろう!)」みたいなノリの良さが鍛えられる。
・同じような友達は増える
TRPGを通して、同じようなノリの人間や趣味嗜好があった友達が増えていき、毎日楽しくなり、明るくなっていく。
【そう思わない派の意見】
・あくまでも口の運動
ゲームを通して喋っているだけなので会議をする力は上がっていても、雑談となったら喋られない人もいる。だとしたらそれはコミュ力上がってるのかは疑問。
・結局、声大きい奴が場を支配する
結局のところ「俺、目立ちたい!」って人ばっかりが話して、プレイヤーのトークのバランスが崩れていることが多い場面もある。
・ノリがいいやつだけではない
ノリが悪く、揚げ足取りばかりしてまう人もいるし、GM自体が思い通りにプレイヤーを動かそうとする場面もある。
・そもそも反省はしない
TRPGが終わった後に「あのシーン、戦術的にああすればよかったかなぁ」みたいな話はあっても、「あなた喋りすぎたよね」とか言う、コミュニケーショントークバランスの反省をみんなでする場面を見かけたことがない。言えば絶対にギスギスした感じになるので、そういう意味での反省会はあるのかが疑問。
【自分自身の意見(意識の問題)】
で、ここからは自分の意見を言いますが、ぶっちゃけ『意識の問題』だと思っています。
僕は引きこもりからTRPG始めたので、結果的にどうなったかと言うと、人見知りが多少改善されました。そういう意味でのコミュ力は上がったと思います。
ただ気遣い(トークのバランスや言い方、周りを見る能力)に関しては一切上がっていません。そこを改善する気もなかったし、自分が『良く喋れている面白いプレイヤー』だと思ったからです。
例えば、プレイヤーがGMに普通に質問した時に、GMが「違いますね~〇〇ですよ~」みたいな感じではなく、「違います。ルールブック見てください」と、ピシャリと悪意なく言ったとします。そうすると中には嫌な気持ちをする人もいると思いますが、これがただの遊びだと自分の言い方などが気づかない場合があります。
他にも1人が一方的に喋っていたり、トラブルを起こす場面も遊びの場だと発生し、そのままその人の性格は改善されないケースが多かったです。
僕自身もそういう部分を気をつけようと思ったのは、即興演劇の稽古をやってからだったりします。演劇は『聴く』ことが意外にメインだし、そうしないと失敗する場面が多く、自分だけが一歩的だと注意されます。その時に「あ、自分一方的だったな」と反省しますし、どこが悪かったかを周りが教えてくれます。
他にもありがたいことにTRPGイベントを開催できているので、そういう時にも「あ、今の言い方良くなかったかな」「全体のバランス見えてるかな」とか、参加者の方を見て改善したりしました。
ただこう言ったことはTRPGだけではなく、ありとあらゆる場面で『本人が改善したいかどうか』と言うのが大事なのかなと思っています。なのでTRPGでも気遣いという意味でのコミュ力は鍛えられると思いますが、それはあくまでも『コミュ力を鍛えるためにTRPGをする』をメインにした場合だと、僕は考えていて、ただの遊びという場面で、TRPGをやった場合だと、中々に鍛えるのは難しいと思います。
「え、でも終わった後に反省している人もいるよ?」という意見もありますが、そういう人はもともとコミュ力がある人です。絶対とは言いませんがTRPGをただ遊んだだけで鍛えられたものだとは思えません。
まとめますと、TRPGで人見知りは改善されると思います。しかし、『コミュ力向上』をメインにしていないTRPGでは、気遣いという意味でのコミュ力は上がりにくいと考えています。仮に上がるかもしれませんが、それはTRPGだけではなく、人生を生きていくうちに、ラジオの練習や、即興演劇、モテるための努力、人とたくさんかかわることで、向上することはできます。というのが僕の意見です。
で、これはあくまでも僕の意見です。そもそもここで書いた『コミュ力の定義』が他の人と違っている場合がありますので、この意見を押し付けるつもりはありません。コミュ力で大事なのは、相手の意見を尊重することだと思うからです。
ただ、個人的に、今からTRPGやる人に言いたいのは、あくまでもゲームなので気軽にプレイして欲しいです。「喋りすぎたらどうしよう」とか「空気を読めてなかったらどうしよう」とか思うよりは楽しくやりたいじゃないですか。楽しいことなんだから。
もちろん、迷惑になる行為とかもあると思いますが、最初のうちはあなたなりの心にあるワクワクした気持ちを大事にしてほしいです。
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