クトゥルフ神話TRPG6版と7版の違いってなに?

2024年4月19日

以前にクトゥルフ神話TRPGのルールブック6版と7版どっちを買えばいいの?という記事を書いたのですが、あえてお互いの詳しい説明を書きませんでした。

と言うわけで、今回はお互いの違いを書き、それに加え、実際に遊んでみてどうだったかを書きます。

ルールブックうんぬんの前に、クトゥルフ神話TRPG初心者で不安! という方はこちらの記事もどうぞ↓
クトゥルフ神話TRPGを初心者とプレイして困ることってあるの?

どうやってプレイしていいかわからないと言う方はこちら↓
クトゥルフってどういうプレイを心掛けた方がいいの? もっと初心者編-前編

~結論! 一緒に遊びたい人たちと同じルールブックを買ってください~

最初っから結論かよ! はっきりしねーな! と思うかもしれませんが、この『どっちかを買えば論争』に関して、僕の意見を言うならこれです。

正直、どっちでも楽しめます。
よく「6版はもうサプリが出ないのに6版をオススメするのはおかしい」みたいな話があるのですが、6版のサプリは10個以上存在し、フリーシナリオもかなりの数で出回っています(8年以上ブームを作ったぐらいですし)

なので遊びつくすのにかなりの時間がかかるので、6版だけでも全然楽しめます。
と言うか僕は未だに10年近く楽しんでいます。

逆に「7版はルールが色々追加されてめんどいし、まだサプリも出てないから7版で遊ばなくていい」という意見に関しては、サプリに関してはこれから増えていくと思いますし、別に6版のシナリオなどを7版用にすることも可能です。
因みに、最初からサプリを買う必要はありません!
サプリってなに?(6版の話)

7版でルールが追加されたことに関しても「ハウスルールで〇〇のルールは採用しない」ってのも手段の1つだと思っています。
ハウスルールってなに?

そんなわけでワーワー言っていますが、6版と7版なにが違うかっていうのを、過去に初心者の人達と話した時のことや、自分自身が初めてプレイしたことを振り返り、ザックリと説明します。

正直、初心者からしたらなんのこっちゃ! って思うかもしれません。
前の記事でも紹介したのですが、まずは1度体験してみるのをオススメします!

能力値が最初から5倍

6版では最初にキャラクター作るときに、ステータスが3d6(6面ダイスを3個振る)などで算出するのですが、7版だと×5倍になります。

これ、別に7版になったらムチャクチャ強くなるわけじゃなくて、クトゥルフ神話TRPGは基本的に『1d100(100面ダイスを振る)を振って、その数値以下が出れば成功』というゲームなので(目星を50取得しているなら、出目が50以下が出れば成功になる)

例えば…クトゥルフ神話TRPGののステータスで、STR(筋力)があるのですが、そのSTRを1d100で判定するときの場合。

〈6版でのステータス判定方法〉
例えば、STR10あった場合、STR10×5の合計値を出してから判定しなくてはいけない。
つまりは、毎回STR×5してから、100面ダイスを振らないといけない

〈7版でのステータス判定方法〉
7版なら最初からステータスが5倍になっているので、いちいち×5の掛け算をしなくて楽!

職業ごとに技能ポイントの算出式が異なる

6版だと職業の技能ごとに割り振るポイントがEDU(教育)×4で統一だったのですが、7版は職業ごとに違います。

例えば、7版の刑事なら≪EDU×2+DEX×2≫または≪EDU×2+STR×2≫です。

なので、7版だとEDUが低くてもまだ大丈夫です。まあ、ほとんどの職業がEDU依存ではあるのですが……。

難易度やプッシュロール

7版では判定の際に、状況に応じてハード(技能の半分)、イクストリーム(技能の5分の1)で振ってもらう場合があります。
またこれらは戦闘の際などにも影響したりします(6版で言う所のスペシャルに近いのではと思います)

他にも、状況に応じて有利になるダイス(ボーナスダイス)や不利になるダイス(ペナルティダイス)などがあり、状況に応じてKPが難易度をわかりやすくできるシステムがあります。
なので逆に、6版の頃のようにKPが自由に、その状況に応じて難易度を作るって部分は少なくなったかなと感じています。

他にも、一度失敗した技能を、リスクを覚悟で再挑戦できる場合があるというものもあります(プッシュロール)

ボーナスダイスとペナルティダイスってなに?

幸運とPOW(精神力)は別

6版では幸運はPOW(精神力)の×5倍でしたが、7版はPOW×5倍ではないです(幸運は別に算出します)

なので、豆腐メンタルなのに幸運は高い! 逆に運は味方していないのに、鋼のメンタルなんてこともできたりします。

・幸運の消費(7版)

例えば、回避の技能をを50を持っていて、回避をします。
1d100を振って、出目が60でした。10足りません。
そこで、幸運を10ポイント消費して無理やり成功することができます。
これが幸運の消費です。もちろんこの幸運は元に戻りません(後に回復できる可能性はあります)

こういう『主人公補正』みたいな技を7版だとできます。
全てのことに関してできるわけではありませんが、技能などに関してはできたりします。

これ、人によっては「ズルい! チートだろ!」みたいな意見もあったのですが、僕は割と好きです。
技能ポイントが低くても幸運でカバーできるのが好きなのと、探索者を続けて使う場合や、長めのシナリオだとこの幸運消費をどの場面でどう使うのかを判断しなくてはいけない駆け引き的な遊び方ができます。

武器のほとんどが近接戦闘とか近接戦闘(刀剣になった)

6版では、武器ごとに技能があったのですが、7版では近接戦闘<刀剣>(刃渡り60cm以上の刃物など)、近接戦闘<格闘>(素手、棍棒、ナイフなど)と、他にもあるのですが、分類ごとにまとまり、非常にわかりやすかったです。

マーシャルアーツ(6版)

僕がクトゥルフ神話TRPGを知った時期でよくあったマーシャルアーツ(キックなどのダメージ量をあげる)の技能がとても有名でしたが、7版ではそれがなくなっています。

正直、キックで拳銃以上の破壊力が出せてしまうのはムチャクチャなのですが、少し寂しいかなぁってのがあります。

武器ダメージの差

まずはこちらをご覧ください

〈6版の武器 ※カッコ内はダメージです〉
フェンシングフォイル(1d6+1+ダメージボーナス)
騎兵槍(1d8+1+1d6)
IMIデザートイーグル(3d6+3)

〈7版の武器 ※カッコ内はダメージです
フェンシングフォイル(1d6+ダメージボーナス)
騎兵槍(1d8+1)
IMIデザートイーグル(1d10+1d6+3)

〈7版の方が弱い?〉
これらの武器を比べる限りだと、7版の武器の方が弱いです。
7版はマーシャルアーツもないことなど考えると、6版はアクションやヒーロー的な演出ができるが、7版はホラー重視なのかな?って思いました。

って思ったのですが! 7版でも強くなっている武器がチラホラあります(44口径マグナムリボルバーは、6版だと2d6+2、7版だと1d10+1d4+2など)

でもトータル的には、7版の方が弱いのではないかなぁという感想です。

MPや応急手当

MPは6版で、24時間で完全に回復するみたいな事が書かれているのですが、7版ではMPが1時間に1回復します(基本的には)

それと、6版では応急手当が1d3回復しましたが、7版では1しか回復しません。

6版では原作のキャラのデータが見れる

6版では、ラヴクラフト作品にでてきた登場人物をTRPGのデータとしてみることができます。

ラヴクラフト読んでない頃は「( ´_ゝ`)フーン」って感じだったのですが、ラヴクラフト作品読んでからだと、普通に面白いです。

7版は怪物がスタイリッシュ

これは主観なのですが、新クトゥルフ神話TRPGだと、怪物や神のイラストを見た時に、全体的に怪物たちのAPP(外見)があがっている気がします。
絵の上手い下手じゃなく、6版は不気味さがあって、7版はダークファンタジーっぽいなって感じです。

ゴリラVSサメ

僕だけがワクワクしている、動物の能力のコーナーなのですが6版にはゴリラの能力が載っています!
が、逆に7版ではゴリラがいませんが、サメがいます!

 

しかも神話生物の紹介には『語り』みたいなのがあるのですが、なぜか、動物で唯一サメだけに、神話生物と同じような『語り』があります。

ゴリラが好きか? サメが好きか? で決めるのもアリです!

 

~どっちも面白いんですよ~

以上! まだまだあるのですが興味を持ったら是非購入してほしいです。

で、「7版は追加が多いよ~」って書いているので「7版をオススメしてるじゃん!」って思うかもしれませんが、確かに7版は見やすいです。あと、軽いです(物理的に)

ただ僕個人の感想としては、6版の方が代表的なルールが少なく、とっつきやすいし、KP(キーパー:ゲームマスターと同じ意味)の判断で自由に作れる部分はたくさんありました(悪く言うとルールがあいまいな場所が多いです)。

もし自分がクトゥルフ神話TRPGのことをなにもわからず、プレイヤーとして遊ぶなら、どっちでも楽しめます。

ただ7版はプレイヤーとして覚えることが多いので(ハード、イクストリーム、プッシュロール、幸運の消費、応戦)「専門用語を忘れて、ど忘れして迷惑かけてしまうんじゃないかなぁ」ってのがありました(もちろん、これは誰かが優しくその場その場で教えればいいことですが)

・まとめると……

自分がKPとなり、ルールブックを買って、誰かとプレイする場合は7版の方がトラブルは少ないです。
6版は細かいルールになってくるとわかりにくい部分が多く、KPの判断に任せるときがあります。

そういうのが好きなら6版でいいのですが、「ルールをしっかりと把握したい」という場合は、7版の方がわかりやすいです(7版はKPのアドリブができないというわけではありません)

と、色々と書いているのですが、どちらでも楽しめるので、ここからは自分自身で判断してください。

サプリやフリーシナリオがあり、土台が出来上がっている6版か、まだ数は少ないが、色々なサプリがでる7版か。

で、これ、どちらも一緒にプレイする友達がいないと遊べません。

TRPGに置いて一番大事なのは、知識豊富な人間や、プレイが上手い下手とかではなく、一緒に遊んで楽しい友達です。
僕はこれを一番大事にしてほしいって思っています。

ただ最初からサプリや、6版以前のルールブックを買うのはオススメしません!
あくまでも世に普及しているのは6版のルールブックか、7版のルールブックなので、こちらを購入してほしいです!

オススメ書籍まとめ

==ルールブック==

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