ハスターってなに?ー神々を紹介その6
ハスター……黄衣の王。今回はこの神格を紹介します。
クトゥルフ「神話』なので、クトゥルフ神話TRPGにも様々な神が登場します。
今回はクトゥルフ神話TRPGにでてくる『神々』の説明の後に、実際にシナリオで絡ませてみた感想を紹介します。
神々と言っても、その殆どが邪神なのでSAN値チェックしながら読んでくださいね。
今回紹介するのは、こちら! 『ハスター(Hastur)』(ハストゥル、ハストゥールとも呼ばれています)
自分で粘土で作ってみました。ヘタクソだけどお許しを!
クトゥルフ神話TRPGの人気投票で1位に選ばれた神で、多くのグッズ化、ゲームに参戦、ゲームで舞台化、イメージして作られた曲など、かなり人間界で称えられています。
ただ、このハスターはラヴクラフトが作り出したというよりは、様々な作者によって設定を付け加えられ、創造されていった神です。
今回の内容
【基本的な特徴】
・見た目
・ファンの間では、ハスターの外見は、黄色の服をまとった仮面の人間の姿が有名だが、自由自在に姿を変えられるため、色々な姿がある。
・場所
・おうし座のアルデバラン星に棲んでいる。
・接触
・おうし座が空に昇っているとき、9個の大きな石などを用意し召喚の儀式を行い、呪文を詠唱し招来できる場合がある。また、ハスターの眷属であるビヤーキーがいるごとに成功率は上がる。
・人間に憑依することができる。その際は身体は膨らみ、手足の骨が徐々になくなり、鱗に覆われた流動体のようなものになる。
・その他
・ビヤーキー、イタカ、ロイガー ツアールはハスターの眷属。
・黄色の印のシンボルマークを持つ。
・ハスターリクという微生物に似た神格がいあるが、ハスターとは関係ない。
・『ハスターの歌』という呪文に成功すると、対象は傷を受け、APP(外見)が減少し、最終的には身体が膨れ上がって破裂する。
・クトゥルフとは対立関係にある。
・ハスターを称える呪文は「いあ! いあ! はすたあ! はすたあ くふあやく ぶるぐとむぶぐとらぐるん ぶるぐとむ あい! あい! はすたあ!」
【紆余曲折するハスター】
これは余談になりますが、クトゥルフ神話の代表的な邪神であるハスターは元々はラヴクラフトが1から10まで作り出した神というわけではないです。
元々は『羊飼いのハイタ(アンブローズ・ビアス作)』という物語に出てきた、クトゥルフ神話と全く関係ない、羊飼いを守護する善良な神であったのですが、そこから名前だけを借りた小説家が現れ、ラヴクラフトも『闇に囁くもの』でハスターという名前を出し(しかし、名前だけでどんなものかは全くわからない)、様々な作者の設定などを借り、なぜか今では、風を代表する邪神となっています。
更に言うなら、最初に出てきた『羊飼いのハイタ』の設定の善良な神設定も消えているわけはないらしいです。
※このクトゥルフ神話の神々を属性分けするのは後からできた設定です。他にもクトゥルフ=水属性、クトゥグア=炎属性、ニャルラトホテプ=地属性などあります。
【崇拝する教団(カルト)】
・『チョーチョー人や黄色の印の兄弟団』などが崇拝している。ハスター自身よりも教団の方が、よく知られていて、一般的らしい。
・また、ハスターは普通、自分の友人や信者を襲うことはない。
【出典(データ&ステータス)】
今回のハスターに関しては
- 『クトゥルフ神話TRPG(6版)』
(6版の基本データやステータスを掲載)
- 『新クトゥルフ神話TRPG(7版)』
(7版の基本データやステータスを掲載)
などの本を参考にしました。
その他、色々な作品にもその名前が登場します。
※詳しいステータスは、上記のルールブックから参照してください。
因みに『粘土でクトゥルフ』でフリー素材になっていますのでよろしければご活用ください。
【ハスターに関する主観的な感想】
ここからは自分のイベントやシナリオでハスターを使った感想を紹介します。デストラップ、交渉、味方、敵、なんでもありの神です。
・教団だけでもいい
やはり、崇拝する教団があるというのは、シナリオにおいて使いやすいです。
敵を『この世界に災いを及ぼす邪教の集団』にすれば、それだけで敵を作ることや、探索者たちの目的を作ることができるので、凄い楽です。
・姿はKPが決められる
名状しがたい者という名前があるのですが、ハスターは様々な姿があります。
そしてルールブックにも『ハスターの外見の大部分はキーパー次第になる』と書いているので、自由に決められるのも面白いですね。
・味方でもいい
ハスターの『自分の友人や崇拝者を襲うことはない』という設定を活かし、敵を『ハスター達と敵対する者』というシナリオにし、その過程でハスターが呪文を授けたりしても面白いのかもしれません。まあろくな結果にはならなそうですが。
【まとめ】
最初はクトゥルフ神話と関係のない善良な神様だったものが様々な作者の手が加えられ、変わっていくのがクトゥルフ神話らしいですね。
もしかしたら、この先、サイボーグになったり、急に女の子になったりみたいな設定が公式化されてしまう日が来るかもしれません。
その状況を喜ぶかSANチェックするかはあなた次第です。
◇オマケ①:納得のかわいいハスター◇
ネットでイラストなどを調べてみると、溢れかえるぐらい、かわいい&かっこいい画像ありました。
やはり1番人気の神格なため、素材、立ち絵もありますが、擬人化率が高い!
イケメンから少年少女問わず様々なイラスト化されています。
が、その殆どが黄衣の王の姿です。
やはり、スラっとした格好に、黄色のローブというのが非常にかっこいいですよね。わかります。
いらすとやのハスター
イラストACのsakiyou3さんのハスター
◇オマケ②:他作品に登場するハスター◇
ネットで色々調べてみると、ハスターが登場する作品がいくつかありました。
・黄衣の王 ハスター&(モンスターストライク)
株式会社MIXIより配信されているゲームアプリ、通称『モンスト』に登場するキャラ。
『黄衣の王ハスター』や『邪悪の皇太子 ハスター』などがいる。
金髪にワイルドなギャングのような姿で、後ろに金色の触手を従わせ、ガトリングガンなども装備している。
・ハスター(東京放課後サモナーズ)
ライフワンダーズ合同会社(Lifewonders, LLC)から配信されているiOS・Android用ゲームアプリ(LGBT向けカードバトルRPG)。略称は『放サモ』。
爬虫類のような顔に黄色のローブを纏ったのような姿をしている。
二つ名は【歩くバイオハザード】や【黄の印押すべし】
・極深の弟君ハスター(ゆるドラシル)
クローバーラボが配信するゲームアプリ。
『黄衣の王ハスター』や『極深の弟君ハスター』として登場。
金髪の少年のような姿でローブを羽織っているが、触手をうねらせた姿もある。
羊を愛でることでHP回復と守備力アップさせるなどネタが細かい。
・ハスター(ペルソナ5ザ・ロイヤル)
アトラスから販売されたPS4用ロールプレイングゲーム (RPG)に登場するペルソナ。
ハスターにしては珍しく黄衣の王の姿ではなく、触手のようなものをまとった二足の姿。
※ただ、ハスターも黄衣の王の姿のローブからは無数の触手が生えているので、ある意味、黄衣の王の姿なのかもしれません。
・黄衣の王(IdentityV 第五人格)
中国のNetEase Gamesが開発・運営する基本プレイ無料の非対称対戦ゲームにハンターや衣装で登場する。
触手をうねらせて移動するため、通称は『タコ』だが、クトゥルフ神話を知っているファンからは『ハスター様』と呼ばれている。
かなりの人気キャラで、ぬいぐるみ、コスプレ衣装、香水、アクリルフィギュアなど、多くのグッズにもなり、ハスタークランプスやハスタークリスマスといった単語が飛び交っている。
またゲーム内には新衣装なども登場し、ポセイドン、ネクロマンサー、料理長、異星、他様々な禍々しくもかっこいい姿となっている。
また、同ゲームに登場する占い師のイライが
- 『羊飼い』という衣装で目を隠している模様がハスターに似ている。
- 『羊飼い』という名前がハスター(羊飼いのハイタ)に関連がある。
などのことから、ファンの間で関係性があるのでは?と噂されている。
・ハス太(這いよれ!ニャル子さん)
クトゥルフ神話を完全に萌えでギャグ化に成功した一世風靡の作品に登場するキャラクター。
主人公であるニャル子さんの同級生で登場。
普段は黄色のパーカーで緑色の短パン姿で可愛らしい少女の見た目をしているが、男。
本気を出すと、黄衣の王(サイクロンエフェクト)という戦闘形態の姿になり、外見も人格も男前になる。
◇オマケ③:黄金の蜂蜜酒作ったの!?◇
ネットで調べてみると、『クトゥルフミード ハスター 黄金の蜂蜜酒』というものがありました。
もうなんかかなりクトゥルフが根付いているのか、教団の魔の手がここまできているのかわからなくなってきました。
気になるお味ですが、『蜜本来の香りとさらりと澄んだ喉ごし』とのことです。
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