SANチェックってなに?
今回の内容
【SAN値チェックとは?】
SAN値とは正気度を意味する言葉です。
クトゥルフ神話TRPGにはSANチェック(もしくはSAN値チェック)と呼ばれるシステムがあります。
読み方は『サンチェック』もしくは『サンチチェック』です。
SANとはsanityの略称です。訳は『正気』を意味します。
生きていれば、ショックなことがたくさんあります。
酷いことを言われた。失恋した。宇宙人に遭遇したetcなど……。
そう言った物事のときに、自分が正気を保っているかどうかのチェックをします。
ショックを受ければ、現在の『正気度(SAN値)』は減ってしまいます。
言うなれば正気度は心のHPです。
この心のHPが減り続け、残りのポイントが0になると、キャラクターは精神病院などに送られ、ゲームオーバーとなってしまいます。
【SANチェックの判定方法】
「じゃあ、どうやって、正気度が減ったかどうかの判定をするの? やり方を教えて」って話ですよね。
例文をだすので、実際にやってみましょう~。
まず、自分のキャラクターシートに『正気度ポイント』と言うのがあるのでこれを確認してください。
では仮に、「あなたの前に突然ライオンが現れました。あなたが冷静でいられるでしょうか?」
それを判定します。1d100(100面ダイス)を用意し、振ります。ダイスの出目は現在の正気度ポイント以下でしょうか?
現在の正気度ポイント以下のあなたは「( ´_ゝ`)フーン。かわいいね」としか思いませんでした。しかし、正気度ポイントより上の数値を出してしまったあなたは、びっくりして正気度ポイントが減ってしまいます。
※↑成功でもSAN値は減少することはあります。
【SAN値は減り続ける】
この変動するポイント、『正気度ポイント』のことをSAN値(サンち)と呼ばれ、その成功失敗の判定をSANチェックと呼ばれるようになりました。
このSAN値ですが、基本的には劇中で回復することはそうそうありません。
例えば、あなたのSAN値が45だとします。先ほど例に出したライオンにびっくりして、SANチェックが失敗し、SAN値が3減ります。残りは42となりました。
では、次に、アナコンダと出会ったとします。SANチェックする場合は、42以下の出目を出さなくてはいけません。で、これも失敗し、SAN値が39になったとします。
そしたら次のSAMチェックは、39以下をださなくてはいけません。
そうです。SAN値は減れば減るほど、どんどん不利になっていくのです。
もちろん、遭遇した神話生物などによって減少値は変わります。1d6、1d20、1d100減ってしまうものすらあります。
※「ルールブックに書かれていないけど、この現象が起きた時、SAN値を減らしたい」と思う場合は、ルールブックに書かれていることを目安にして、自分で作っても大丈夫です。
これがクトゥルフ神話TRPGの代表的なシステム、SANチェックとなります。
日常的にも使いやすい言葉なので、現実世界でショックなことが起きた際(部屋にゴキブリが出た時とか)には、SANチェックしてみてくださいね!
※因みに、一度に多くのSAN値が減ると発狂し、『狂気の症状』というものが発生します。
5以上の減少とアイデアロール成功で一時的狂気で、現在正気度(SAN値)の5分1減った場合は強制で不定の狂気です。
よろしければこちらの記事もどうぞ↓
狂気ってなに?
・成功でも減る
このSANチェックは、0/1D6と表記されます。左側の数字(この場合だと0)が成功で、右側の数字(この場合だと1d6)が失敗の時の減少値です。
ただし、成功でも減少することもあります。主に神と遭遇した時です。
失敗だと1d100減ることが多く、成功でも1d10減る可能性があります。
・ファンブルを出してしまうと……
新クトゥルフ神話TRPG(7版)で、このSANチェックの時にファンブル(96~100)を出してしまうと、ダイス目の最大値が減ります。
つまり、SANチェック失敗で1d6で、ファンブルを出してしまうと、6の減少が確定します。
・恐ろしさに慣れる
一つのシナリオで、同じ神話生物に何度も出会ったとしたら、無限にSANチェックする必要はありません。
『恐ろしさに慣れる』というシステムがあります。
これは、その神話生物に出会ったときに減る最大の減少値を超えることはないということです。
例えば、劇中にSANチェック失敗で、1d6の減少が起きる神話生物に出会ったとします。
この場合、以降100匹に出会ったとしても、すでに6ポイント減っていたら、それ以上は減ることはありません。
もちろん、完全に慣れることなんてないので、その効果は徐々に薄まっていきます。
【SAN値は回復できる】
一回減ったSAN値は二度と回復できないわけではありません。SAN値を回復させるルールは色々あります。
- シナリオの報酬
- 技能の強化
- 怪物を撃退
……他にも様々なことで起きたりします。
また最近では非公式ですが、SAN値回復シナリオというものもあるようです。
【おまけ①:SANチェックという言葉はない!】
このSANチェックという言葉ですが、ルールブックには存在しない言葉です(ただ、一部の書籍には存在します)
本編のシステム的な解説とは別の話なので、よろしければこちらの記事をどうぞ↓
正気度ロールってなに?
【おまけ②:SAN値診断】
ネットで『SAN値 診断』と検索すると自分のリアルのSAN値チェックを診断するサイトがいくつかありました。
いろいろな質問に答え自身の精神状況を数値化するというサイトです。
ご興味ある方はぜひやってみてもよいのではないでしょうか。
こういうサイトを見るとSAN値という言葉が日常に浸透している気がします。
pixivでも、クトゥルフ神話とは関係ないホラー系のSSなどに『SANチェック(またはSAN値チェック)』のハッシュタグがついていたり、『ヲタクに恋は難しい』という作品では、タバコ休憩のシーンで、何気なくSAN値チェックという言葉が出てきています。
【おまけ③:悪夢】
夢と冒険の世界、ドリームランドでもSANチェックは存在し、狂気の症状は現れます。
が、少し違うのは……
- 通常の世界では、『SANチェックが失敗し、一度に5以上のSAN値が減り、アイデアに成功』すると発狂してしまうが、ドリームランドでは、アイデアに失敗すると発狂する。
- 発狂した場合、『一時的狂気』ではなく、『悪夢』という症状になり、視界に移るものなどが不気味に変化して見えてしまう症状が多い。
【まとめ】
今回はわかりやすく、動物を例に出しましたが、基本的にはルールブックを見ると
- 不可思議な現象、残酷な場面に遭遇
- ミ=ゴ、ムーンビースト、地獄の植物、他様々な神話生物に遭遇した時
- ハスター、ニャルラトホテプ、ヨグ=ソトース、他様々な邪神に遭遇した時
などにこのSANチェックは発生することが多いです。
もちろん、他にもいつどんなタイミングでも発生することはあります。
詳しくはルールブックに一覧や使い方が載っていますので、購入をお勧めします。
クトゥルフ神話TRPGにおいて、かなり代表的なシステムなので、ガンガン使って狂人プレイのセリフや口上をゲーム中に吐き出していきましょう!
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