イスの偉大なる種族ってなに?ー神話生物を紹介その14
イスの偉大なる種族……時を超越せし者。今回はこの生物を紹介します。
クトゥルフ神話TRPGにでてくる化け物……通称『神話生物』を紹介しますが、文章だけでは味気ないし、かと言って、どの画像を使っていいかわからないので、自分で粘土を作ることにしました。ヘタクソだけどお許しを!
で、神話生物を紹介する動画やブログはめちゃくちゃあるので、軽く説明し、実際、シナリオで使ってみて、どうだったかを紹介します。SAN値チェックしながら見てくださいね!
今回紹介するのは、こちら! 『イスの偉大なる種族』という種族です。時間を征服した唯一の種族で、クトゥルフ神話でもかなり有名すぎる種族で、とにかく情報量が多すぎる!
今回の内容
【基本的なこと】
・大きさは約3メートル程度ある(6版ではSIZ64程度)
※前回のガグの方が身長は高いがSIZはイスの偉大なる種族の方が大きい。これ単純にSIZ=身長でないと思われます。
SIZ(サイズ)ごとの身長や体重ってわかるの?
・見た目は皺の多い巨大な円錐体で、頭や他の器官は、円錐体の頂部から伸びる厚さ1フィートの膨張可能な幾本もの肢の先に備わっている。二本の巨大な鋏のようなものでこすったりして会話を行う。
・↑という見た目が代表的だが、そもそも精神を交換をして、生きのびたり、情報を収集する種族なので、本来の身体がどういうのかもわからなければ、その形もコロコロ変わっていき、死に直面しても、長い寿命を持つ生物の体を乗っ取り、生きながらえるため、その後は甲虫類になり、地球が滅ぶときは水星の球根上植物に形を変えていく。
・視覚と聴覚だけを持っている。血液は深緑色。
・衣服は纏わないが、学生鞄やナップザックに似たものを、円錐状の頂部からぶらさげている。
・元々はイースという銀河世界にいたが、滅亡から逃れるために、10億年前(ラヴクラフト全集225ページに載っていますが、クトゥルフ神話ルールブックでは栄えたのは、約4億年前~5千年前に栄えたとだけ書かれている)に地球に存在していた円錐体の生物(ブログにある画像の生物)と精神交換をし、地球にやってきた。その生物を選んだ理由は『長い生命を享受できそうで、自分たちが宿るのに最もふさわしい種族』とのことで、一段となって精神を交換した。
※因みに交換された円錐状の生物だった精神は、元の銀河にいたイスの偉大なる種族の方に行くため、交換された彼等の精神はおののきながら銀河と一緒に滅びました。酷い!
・時間の秘密をつきとめた唯一の種族であるがゆえに、最も偉大な(大いなる)種族であるとされている。
・飛行するポリプと戦った際に、それがトラウマとなっていて恐怖している(イスの偉大なる種族でも彼らの精神は交換できない構造をしている。)
・初出はハワード・フィリップス・ラヴクラフトの『時間からの影』。
・寿命は4千年~5千年。
【能力】
<時間移動について>
・時間を移動できる…が、タイムマシンのようなものではなく、その時代に生息する生物の精神と交換するものだが、遥か彼方の場所はもちろん、過去現在未来に生息する生物と精神交換することが可能。
・精神交換する目的は、種族の危機を回避するために一段となって、他の生物の精神に乗り移る。もしくはその時代や文化の調査のため。
・精神交換された側の生物は、元々イスの偉大なる種族の肉体の方に精神の方に移り、暫く軟禁されるが、ある程度の自由は許される。
・イスの偉大なる種族の目的(調査など)が終わると、元の身体と交換し、交換された側は解放されるが、戻す際は記憶を消される。
・↑とか言ってるが、割と夢を見た時にどんどん思い出したりする。
・精神交換した際に、どちらかの肉体が死んだ場合は、元の身体には戻れない。
<その他>
・高度な文明や技術を持っている。
・戦闘の際に二本の鋏を使うことはできるが、近接戦を好まず、電撃銃を使う。
・8ポイント軽減できる皮膚を持っている。
【考え方】
・歴史、科学、芸術、言語など、知識を得ることが凄い好き。特に芸術は愛している(広大な図書室には、地球の記録を全て収める絵入りの書物があった)
・主要物資が合理的に配分される一種の全体主義的な社会主義。
【宗教や文化】
・全員が全員、高い知性を持っている(平均、人間の限界ギリギリ程度)ためなのかはわからないが、犯罪は驚くほど少ない。
・産業は高度に機械化され、市民が労働に時間を割くことはない。余暇は知的活動&美的活動費やしている。
・性行為はしない。趣旨とも胞子ともつかないもので繁殖する。
・神を崇拝していないし、魔術を学ぶことはめったにないが、知っている者も僅かにいるかもしれない。
・死んだ者は荘重な儀式のもとに火葬される。
【人間との関係】
・『時間からの影』でミスカトニック大学の経済学の講師、ナサニエル・ウィンゲイト・ピースリーがイスの偉大なる種族に精神を交換されている。
・乗っ取られた側はひたすら、自分のいた時代について知っていることを書かされる。乗っ取った側はその時代に、ついてひたすら勉強し、これが5年ぐらい続く。
・精神を乗っ取る際、その人物になり切るが、『時間からの影』では凄く怪しまれ精神病扱いされるぐらいばればれであった。
・↑このように興味を持った対象にはドンドン精神交換している。乗っ取られた方が溜まったものではないが、人体実験や拷問などはされず、基本的には親切に扱われる。
【イスの偉大なる種族の持ち物】
・電撃銃
イスの偉大なる種族と言えばこれです。イスの偉大なる種族には珍しい武器とのことなのですが、これは飛行するポリプに対抗する武器です。
・時間通信機
イスの偉大なる種族と連絡をとることができる。ときに人間がこれを貰うことがある。
・電気フィールド発生機
壁、床、天井などに電気の流れを発生させ、侵入、または逃亡を防ぐ。
・精神コントローラー
対象に記憶を植え付けたり、削除したり、なにかしらの指示を出すことができる。
【出典】
今回のイスの偉大なる種族に関しては、『クトゥルフ神話TRPG(6版)』、『新クトゥルフ神話TRPG(7版)』、『キーパーコンパニオン』そして、『ラヴクラフト全集〈3〉』の『時間からの影』を参考にしました。
【イスの偉大なる種族に関する主観的な感想】
ここからは、イスの偉大なる種族を自分のイベントで使った感想を、主観100%で言います。物語のキーとなる存在です!
・味方として使いやすい。
クトゥルフでは珍しく『人の脳みそを奪う』、『人を生贄に捧げる』、『人を食べちゃう』とかいう目的はない種族なので、味方として使えそうな部分が多いです。もし、「なんかもうちょっと敵以外にも神話生物だしたいなぁ」って思ったら、イスの偉大なる種族を味方としてだしても良いのではと思います。
・依頼人にもお助けNPCにもなれる。
例えば……
あなた達プレイヤーの前に一つの依頼が入ります。「ホームに帰還するための部品を紛失してしまった。変わりになるものを探しているが現地の人間の協力が欲しい」
という奇妙な依頼が入ります。物語の中盤でその依頼者がイスの偉大なる種族だと判明し……。
みたいなイベントでも良いですし、イスの偉大なる種族と全然関係ない普通の依頼で、途中で会う人物が実はイスの偉大なる種族で、プレイヤーたちにヒントなどを出してくれる……とか。
・記憶を振り返る系シナリオで使いやすい。
『時間からの影』みたいに、『自分に謎の記憶が呼び起こされる……これはいったいなんなんだ』と言う感じで、自分のことを調べていく系のシナリオでも面白いのかなって思います(「うっ! 頭が痛い!」みたいなロールプレイもできますし)
・まさかのプレイヤー!?
主人公が地球に派遣されたイスの偉大なる種族となり、乗っ取った人間の身体を使い、ミッションを達成する『メタルギアイスの偉大なる種族』なんてのも面白いかなって思います。武器や道具はもちろん現地調達です。ただこういうのはKP側が用意したシナリオであればいいですが、なんでもないシナリオでやるのはやめましょう。
【まとめ】
以上です!
こんな感じで、自分のイベントに出てきた神話生物を粘土フィギュアにして紹介しますので、神話技能を増やしつつ見て頂けたら嬉しいです。
って情報量多すぎぃッッッ!
こんな感じで、紹介した説明はあくまでも氷山の一角でしかないのですが、ぶっちゃけ『時間からの影』読めば、全てわかると言っても過言ではないです。
乗っ取られた人間のこと、イスの偉大なる種族の歴史、文化、生活など、イスの偉大なる種族と飛行するポリプとの関係(飛行するポリプのこともわかります)、もうなんか小説と言うよりはラヴクラフトが「俺の作った神話生物どうや!」と言わんばっかしを丁寧に描いています。
もし、ステータスや持ち物などを知りたかったら『クトゥルフ神話TRPG(6版)』、『新クトゥルフ神話TRPG(7版)』、更に持ち物を知りたかったら『キーパーコンパニオン』をオススメします。
更にそれ以上の知識を望むなら、いっそのことイスの偉大なる種族と精神交換しちゃってください! 雑な終わりですいません。ではまた!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません